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豊岡市のかばんメーカーに25年以上勤め、丹波市で医療救急バッグの会社を営む細川晋さん。右手にハンディキャップがある孫の小学校入学をきっかけに2023(令和5)年春、片手でも使いやすいランドセルを手作り。2月に丹波すぐれもの大賞を受賞しました。(取材・文 本紙編集部)
入学前年の2022年、細川さんは孫のためにランドセルを探したものの条件に合う品に出合えず、秋ごろから、かばん作りの知識や技術を生かして自ら製作を始めました。医療救急バッグにも使うプラスチック製プレートを芯材に用いて箱型のフォルムを形成し、軽量かつ自立するように工夫。ふた部分のかぶせには、耐光性やはっ水性に優れ、色落ちしづらい特殊生地を採用、重さ1.3kgに仕上げました。片手でもかぶせを開閉できるよう試行錯誤を重ね、かぶせの固定具にドイツ製のマグネット式部品を採用することで、ひもを引くと開き、一度閉まれば勝手に開かない仕様を実現。「何らかの障害を抱える子どもが居る家庭に知ってもらい、選択肢の一つに加えてもらえれば」と細川さん。今もオーダーメイドで製作を続けています。
ランドセルは受注生産。色などは自由に選ぶことができ、価格は4万7,000円が目安です。
この春2年生になった孫の中江咲真君。裏地に滑り止めが付いた肩ベルトは、成長に合わせて付け替えられるように設計。
かぶせの固定具は近づけると磁力で閉まり、ひもを引くと軽い力でも開きます。
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