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5月17日(金曜日)から、東アジアでは初の「世界パラ陸上競技選手権大会」が神戸市で開催され、世界約100の国と地域から約1,300人のパラアスリートが集まります。競技の魅力や見どころなどをオリンピアンで大会アンバサダーの小林祐梨子さんに聞きました。(取材・文 本紙編集部)
Q.いつからパラ陸上に興味を持つように。
6年前、視覚障害のあるランナーから伴走者との信頼関係について教わったのがきっかけです。伴走者は普段の練習からランナーと一緒に走り、レース中、周りの状況を伝えるのはもちろん、ランナーの息遣いや伴走ロープの感触から何を求めているかを感じ取り、「手の振りを大きくしようか」「ペースアップしようか」などと声をかけます。その姿はまさに一心同体。神戸大会では点字入りのメダルが伴走者にも贈られます※。
※予選から決勝まで1人の伴走者で競技した場合のみメダルを贈呈
ランナーと伴走者(黄色のビブス着用)は1本のロープでつながっています。
Q.注目している選手は。
走り幅跳びの山本篤選手。2008(平成20)年の北京パラリンピックからずっと第一線で活躍し続けている、まさにレジェンドです。
Q.読者にメッセージを。
世界レベルの選手を見られる貴重な機会です。スタート前のランナーから伝わってくる緊張感や、ジャンパーに手拍子を送る時のスタンドの一体感などは生観戦でしか味わえません。ぜひ、会場へ足を運んでください。
★Photo by Moto Yoshimura
競技用の車いすや義足には軽くて丈夫なカーボン繊維強化プラスチックが使われるなど、用具の進化は目覚ましく、それに伴い各種目の記録も向上しています。車いすや義足を体の一部のように使いこなすアスリートに注目です。
視覚障害者の跳躍競技では、「コーラー」と呼ばれるガイド役がかけ声や手拍子で助走や踏み切りのタイミングを伝えます。選手が思い切りジャンプできるのはコーラーへの信頼感があるからです。
神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会
【日時・期間】5月17日(金曜日)~25日(土曜日)
【場所】ユニバー記念競技場(神戸市須磨区)
詳しくは神戸世界パラ陸上(外部サイトへリンク)のページへ
※競技スケジュールやチケットの購入方法等は公式ホームページで確認してください
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