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五国の現場から -SCENES OF GOKOKU-


県内各地で行っている県の主要施策の取り組みなどをクローズアップします


ひょうごフィールドパビリオンは終わらない

盛況のうちに幕を閉じた2025年大阪・関西万博。県内でも万博を契機に企業や団体と連携し「ひょうごフィールドパビリオン(FP)」事業を展開してきました。同事業のアドバイザーを務めた橋爪紳也さん、プログラムを実施する側であるFPプレイヤーの松下裕昭さん、上村早苗さんが、齋藤元彦知事と共にこれまでを振り返り、今後の展望について語り合いました。

地域で大胆な挑戦ができた半年間

齋藤 県全体を万博の展示館であるパビリオンに見立て、地域のSDGsの活動を現場で見て、学んで、体験してもらうことを目的に、FPの取り組みを展開してきました。

橋爪さん FPは万博開催中の半年という期間限定が大前提ですから、従来できなかったような取り組みにトライして、その経験をいかに次に生かしていくかという思い切った実験をできたのが特徴です。いろいろと準備した上での半年間は、多くの人で盛り上がりました。予想外のことがあっても創意工夫して解決するプロセスを繰り返し、万博の前と後で関わった人々の意識が変われば、目的を達成したといえるのではないでしょうか。

地域が連帯するきっかけに

上村さん 県内250を超えるFPの中には埋もれるものも出てくるのではと懸念し、淡路島のFPプレイヤー同士で助け合おうとネットワークを立ち上げました。今では島内全30のFPが加盟し、各情報をまとめた冊子を発行するなど、みんなで頑張ろうという機運が醸成されています。自分たちの事業や取り組みが観光になり得るんだと発見し、素晴らしい観光コンテンツの掘り起こしができたのは何よりの成果です。

松下さん 始まる前はインバウンド対応に悩んでいましたが、近隣のいろいろなFPを見学させてもらいヒントを得て、しょうゆができるまでの工程を英語の印刷物にまとめました。スタッフも説明しやすく、折り畳めば体験で作ったマイしょうゆを入れるパッケージにもなります。横のつながりが成長に直結するいい機会になりました。

齋藤 約3年前にスタートさせたFP事業は、考えに共鳴する皆さんが集まり、自分たちの取り組みを展開したり他と連携してネットワークをつくったりするきっかけになった点で意義がありました。FPは万博までが一つの目標でしたが、それがゴールではありません。万博期間中の取り組みや課題をしっかりと検証し、持続可能な形で未来につなげていきたいと思っています。

オーバーツーリズムを生み出さないためにも、少人数で体験型、そして高付加価値で満足してもらえるFPを目指すことが大切です。

兵庫県知事 齋藤元彦

万博のメッセージ「多様でありながら、ひとつ」はまさに五国から成る兵庫のためにあるのでは。交流し未来を語る、そんな地域であればと思います。

大阪公立大学研究推進機構特別教授
「大阪・関西万博」ひょうご活性化推進協議会企画委員会アドバイザー
橋爪紳也さん

姫路から龍野の城下町に来てFPの体験や蔵見学など通して発酵文化を楽しんでもらい、赤穂で泊まるなど、観光ルートを提案していきたいです。

発酵LabCoo代表
ひょうごフィールドパビリオンプレイヤー
松下裕昭さん(たつの市)

淡路島では今後3年かけて島内のFPを高付加価値で案内できるガイドの育成を目指しています。地域の誇りの醸成や個々の成長につなげたいです。

あわかん(旧淡路島観光ホテル)女将
ひょうごフィールドパビリオンプレイヤー
上村早苗さん(洲本市)

 

 

 

 

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