五国の現場から -SCENES OF GOKOKU-
県内各地で行っている県の主要施策の取り組みなどをクローズアップします。
【SCENE1】人と環境に優しい農業を広めるために
県では、30年以上前から、全国に先駆けて人と環境に優しい環境創造型農業に取り組んできました。環境を守りながら生産性を高め、持続可能な農業と農村地域の維持を目指すため「人と環境にやさしい農業・農村振興条例」が4月1日に施行されました。
4月8日には加西市の県立農業大学校に1年制の有機農業アカデミーを開講。齋藤元彦知事は将来の就農を見据え、実践的な現場で学び、成長されることを期待しています」と述べました。また、新入生は「有機農業を総合的に学べることに魅力を感じ入学しました」とコメント。
1期生として入学した6人は、生産技術から販売・マーケティング戦略まで、実践重視型のカリキュラムにより経営として成り立つ有機農業を体系的に学んでいきます。
20代から60代まで、新規就農を目指す人や慣行農業の
経験者など年齢も経歴も多様な6人が入学しました。

各学生にはビニールハウス1棟と露地のほ場が割り当てられ、実践を通じて栽培管理技術を習得します。
学校給食に「コウノトリ育むお米」環境学習の教材にも
県内の環境創造型農業の代表例が、コウノトリ育む農法です。農薬や化学肥料に頼らず、冬季も田に水を張るなどコウノトリの餌となる生き物も同時に育みます。収穫された米は現在、豊岡市内の公立小中学校の給食で提供されています。
また、小学生たちは環境学習の一環としてコウノトリの野生復帰を支えてきた同農法についても学んでおり、人と環境に優しい農業への理解を深めています。
【SCENE2】支援を必要とする児童・生徒に学びやすい環境を
近年、特別支援学校の児童・生徒は5年間で約15%増えており、2025(令和7)年はその数が過去最高に。
そのため、県では特別支援学校の新設などを進めています。加古川市内の廃校になった小学校跡施設を活用し、4月に県立かこがわ清流特別支援学校を開校し、高等部の28人が入学しました。
校内には就労能力を身に付けるための作業教室や、カフェの運営や近隣住民との交流を視野に入れたランチルーム、旧小学校ゆかりの品を展示した地域交流室などもあり、地域に開かれた学校を目指します。大牧愛由美校長は、「地元の人々と関わることにより、生徒たちが成長してくれたら」と話します。
新校舎も建設中で、来年4月には小中学部を開設予定です。
毎朝、全学年でのランニングと
体操から一日が始まります。
国語の授業。TikTokなども活用し
ながら行われます。
生徒はスクールバスや路線バスなどで加古川市内のほか高砂市からも通学しています。
【SCENE3】“県内初” 地域の実情に応じた柔軟な土地利用を後押し

旧市街化調整区域で空き家を活用した事例の宿泊施設
「YASURAGI」。
県では、区域区分(市街化区域と市街化調整区域との区分)を定め、無秩序な市街化を防いできましたが、市街化調整区域の厳しい規制が地域の活性化を妨げる場合もあることが課題でした。そこで2023(令和5)年から調査・検討を進め、今年4月に県内で初めて加西市で区域区分を廃止しました。今後は市が主体となってまちづくりを進め、地域の実情に応じた規制を行いつつ、空き家の活用や工場の拡張などを速やかに実施します。区域区分の廃止は他市町でも検討されており、今後も市町の要請に応じ、地域の実情に合わせた柔軟な土地利用による持続可能なまちづくりを後押しします。

