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更新日:2024年7月31日

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16回目のヒマラヤ登山を終えても 登山に「ベテラン」という言葉はありません

60年のキャリアを誇る神戸市在住の登山家、重廣恒夫さんは国内外の高峰に挑み続ける傍ら、市民向けの登山教室で講師を務めています。登山の魅力や夏山の注意点などを聞きました。(取材・文 本紙編集部)

重廣恒夫(しげひろ・つねお)さん
1947(昭和22)年生まれ。高校時代から登山を始め、大学卒業後は(株)アシックスに勤務しながら、77年に世界2位の高峰K2に日本人で初めて登頂、96(平成8)年には日本百名山を当時最短の123日で連続踏破するなど、数々の記録を打ち立てる。現在は安全登山の普及啓発や若手登山家の育成にも取り組んでいる。2023(令和5)年度県スポーツ賞を受賞。

 

Q.最近の登山活動は。
4月から6月にかけて北西ネパールを700km踏査しました。16回目のヒマラヤ登山でしたが、登山家の辞書に「ベテラン」という言葉はありません。何度も登ったことがある山でも、天候の急変や雪崩の発生など毎回状況は異なるので、わずかな油断も禁物です。

Q.登山の魅力は。
私のスタイルは“探険的登山”といって、地図から目的の山を選び、頂までのルートを考えます。一般の登山道ではなく、やぶをかき分けたり沢を登ったりと道なき道を進み、計画通りに登頂できた時の達成感は格別です。

Q.登山教室の講師を務める理由は。
安全登山を啓発し、自立した登山者を養成するためです。例えば、六甲山は登山道の分岐ごとに道標が立っていますが、それだけを頼りにしているうちは得るものは少ないです。登山は自分で責任を負うスポーツであり、まず地図の見方とコンパスの使い方をレクチャーします。自分の位置を把握することが遭難防止につながるからです。

Q.夏の登山で注意することは。
一番は熱中症対策です。できるだけ日陰を歩いて適切に水分を取ること。熱中症にかかると、ふらつく、言葉が出づらくなる、息が荒くなるといった症状が出るので、仲間同士、常に互いの様子に気を配りましょう。


ネパールのヤラ・ラ峠にて(手前が重廣さん)。隊長として3人の隊員を率いて踏破しました。


登山教室の様子。

 

県のホームページから夏の登山を安全に楽しむための手引き(注意事項、持ち物リスト、登山計画書等)をダウンロードできます。

【問い合わせ】県スポーツ振興課
【電話】078-362-9446
【ファクス】078-362-4022

手引きのダウンロードはこちら

 

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