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8月8日(木曜日)、宮崎県日向灘を震源とするM7.1の地震が発生し、気象庁は南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。
大規模地震発生の可能性が平常時と比べて高まっています。
南海トラフ巨大地震では淡路島全域で震度6弱以上、最大震度は7と県内で最も強いゆれが発生することが想定されています。
淡路地域の皆様には、地震発生時の避難も含めた地震・津波への備えを再確認していただいたうえで、日常の生活を続けていただくとともに、県や市からの呼びかけや関係機関の正確な情報に基づき冷静に行動いただくようお願いいたします。
県では、南海トラフ地震臨時情報を受け、注意喚起されている1週間、工事途上の福良港、阿万港の2地区において、次の暫定対応を行いました。
〇福良港地区
自動化できていない通水用水門(洲崎水門、既存防波堤水門)を閉鎖しました。また、工事中の防潮堤において、閉鎖可能な陸閘を閉めました。
〇阿万港地区
自動化できていない本庄川水門を津波発生時に閉鎖できるよう、24時間現地に操作員を配置する体制を整えました。また、扉体未設置の本庄川左岸陸閘部を大型土嚢で閉鎖しました。
国の想定を踏まえた県独自の津波浸水シミュレーションでは、津波対策をしない場合の淡路島の想定浸水区域は1,346haに達すると想定されています。
県では、津波防災インフラ整備計画を策定して、淡路県民局管内で4地区(洲本市の洲本地区、南あわじ市の福良港地区、阿万港地区、沼島漁港地区)を甚大な被害が想定される区域として重点整備地区に設定し、津波被害の軽減対策に取り組んでいます。
計画では、「レベル1津波:発生頻度が高い津波(おおむね100年に1回)」、「レベル2津波:最大クラスの津波(発生頻度は低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす)」を想定し、対策を行っています。
洲本地区の対策は令和2年度に完了。残る福良港、阿万港の2地区の整備は今年の秋頃の完了を、沼島漁港地区は令和10年度末の完了を予定しています。
〇洲本地区
津波の河川遡上を防ぐ樋門1基の整備及び防潮堤の越流・沈下対策などを実施
レベル1津波:越流を防ぐ
レベル2津波:堤内地(堤防によって津波、高潮、洪水から守られている区域)の浸水面積を約9割縮減
陀仏川水門(H30完成) |
〇福良港地区
津波を湾の入口で低減させる延長1.1kmの湾口防波堤や3基の水門を整備
レベル1津波:堤内地の浸水面積を約6割縮減
レベル2津波:堤内地の浸水面積を約3割縮減
福良港湾口防波堤(R6完成予定) |
〇阿万港地区
津波の河川遡上と河川堤防からの越流を防ぐため、兵庫県では初となる津波対策専用の河川水門を本庄川の河口部に整備
レベル1津波:越流を防ぐ
レベル2津波:堤内地の浸水面積を約4割縮減
本庄川水門(R6完成予定) |
〇沼島漁港地区
津波による越流を防ぐため、2基の湾口水門の整備、4基の防波提の改良などを行っており、そのうち、本港地区の水門は令和6年2月に完成
レベル1:越流を防ぐ
レベル2:避難所(沼島小学校)への浸水を防ぐ
本港地区水門と防波堤改良工事の状況(R6.7月時点) |
このように水門や防波堤などのハード整備を進めることで被害の軽減は図れますが、完全に無くすことまでは困難です。
地震対策は、発生するまでは「日ごろの備え」が、発生時には「身を守る行動」がなによりも重要です。「天災は忘れたころにやってくる」、物理学者で防災学者でもあった寺田寅彦博士の言葉ですが、今回の「巨大地震注意」の発表を機に、ご自身、そしてご家族をはじめとした大切な方々の安全確保について、今一度考えていただければと思います。
災害時に役立つサイト
令和6年8月14日
淡路県民局長 川井 史彦
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