食品の栄養成分表示
私たちが食品を購入する際、その内容を理解し適正に使用するために表示は欠かすことのできない情報です。食品の表示に関する法律には様々なものがありますが、これらすべての法令に適合するよう表示しなくてはなりません。
ここでは、食品表示法及び食品表示基準に基づく食品の「栄養成分表示」や「保健機能食品」、健康増進法に基づき、食品への健康保持増進効果等に関する「誇大表示の禁止」について紹介します。
栄養成分表示
食品表示法及び食品表示基準(平成27年4月1日施行)では、食品関連事業者に対し、原則として全ての予め包装された一般加工食品及び添加物に栄養成分表示が義務化されました。
1義務表示(食品表示基準第3条第1項 栄養成分の量及び熱量)
栄養成分表示
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食品単位当たり |
熱量
たんぱく質
脂質
炭水化物
食塩相当量
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kcal
g
g
g
g
|
- 食品単位は、100g、100ml、1食分、1包装その他の1単位のいずれかを表示する。なお、1食分である場合は、1食分の量を併記して表示する。
- 上記の栄養成分及び熱量の表示順を変更してはならない。
- 栄養成分の量及び熱量であって一定の値を0とするものについては、当該栄養成分又は熱量である旨の文字を冠して一括して表示することができる。
- この様式の枠を表示することが困難な場合には、枠を省略することができる。
2推奨表示及び任意表示(食品表示基準第6条及び第7条)
義務表示に加えて、推奨表示(飽和脂肪酸、食物繊維)及び任意表示(糖類、糖質、コレステロール、ビタミン・ミネラル類)をする場合には下記を参照ください。
栄養成分表示 |
食品単位当たり |
熱量
たんぱく質
脂質
コレステロール
炭水化物
食塩相当量
上記以外の栄養成分
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kcal
g
g
g
g
g
mg
g
g
g
g
g
mg
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- 食品単位は、100g、100ml、1食分、1包装その他の1単位のいずれかを表示する。なお、1食分である場合は、1食分の量を併記して表示する。
- 上記の栄養成分及び熱量の順を変更してはならない。
- 栄養成分の量及び熱量であって一定の値を0とするものについては、当該栄養成分又は熱量である旨の文字を冠して一括して表示することができる。
- 糖質又は食物繊維の量のいずれかを表示しようとする場合にあっては、糖質及び食物繊維の量の両方を表示する。
- ナトリウム塩を添加していない食品又は添加物について、食塩相当量に加えてナトリウムを表示しようとする際は、「食塩相当量」を「ナトリウム(食塩相当量)」に代えて表示することができる。
- 義務表示となっている栄養成分以外で表示しないものについては、この様式中当該成分を省略する。
- 表示の単位は、この様式中の単位にかかわらず、食品表示基準別表第九の第一欄の区分に応じ、同表の第二欄によって表示する。
- この様式の枠を表示することが困難な場合には、枠を省略することができる。
3強調表示
「高△△」「□□入り」など栄養成分を“補給できる旨”の表示、または「低▲▲」「■■控えめ」など“適切な摂取ができる旨”を表示することを強調表示と言います。強調表示をしようとする場合は、定められた基準を満たしていなければなりません。
また、「糖類無添加」「砂糖不使用」や「食塩無添加」の表示をしようとする場合も、定められた基準を満たしていなければなりません。
4参考
保健機能食品
「保健機能食品」とは、特定の保健の目的が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)という食品の機能性を表示することができる食品です。表示は、「特定保健用食品」「機能性表示食品」「栄養機能食品」に分類されます。
- 特定保健用食品
特定保健用食品(条件付き特定保健用食品を含む)は、食品の持つ特定の保健の用途(例:お腹の調子を整える)を表示して販売される食品です。特定保健用食品として販売するためには、健康増進法に基づき、その有効性や安全性の審査を受け、表示について消費者庁の許可を受ける必要があります。特定保健用食品、条件付き特定保健用食品には、許可マークが付されています。
- 機能性表示食品
事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。食品表示基準に基づき、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届けられたものです。ただし、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官の個別許可を受けたものではありません。
- 栄養機能食品
1日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出なしで、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。
- 参考
機能性表示食品に関する情報や健康や栄養に関する表示の制度について詳しく知りたい方は、消費者庁ホームページ(食品表示企画課)(外部サイトへリンク)をご覧ください。
誇大表示の禁止について
健康増進法では、食品として販売に供するものに関して広告その他の表示を行う場合、健康保持増進効果等について、虚偽・誇大な表示を行うことを禁止しています。過大な効果をアピールする広告、過度の期待感を抱かせる広告には気をつけましょう。
- 疾病の治療または予防を目的とする効果
「これを食べれば血圧が下がります」「糖尿病がなおります」
- 身体の組織増強、増進効果
「疲労回復」「老化防止」「免疫機能増強」
- 特定の保健に関する用途、栄養成分の効果
「本品はおなかの調子を整えます」「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です」
- 美容、痩身効果
「美しい理想の体型に」「皮膚にうるおいをあたえます」
- 間接的に健康保持増進効果を表現した広告
「スーパーダイエット○○(製品名)」「ダイエットの成功者が続々」「ダイエット効果で知られる○○成分を配合」
食品の虚偽誇大広告等の禁止について、詳しく知りたい方は、リーフレットをご覧ください。
相談窓口
食品表示法(栄養成分表示や保健機能食品に関すること)や健康増進法に基づく表示へのお問い合わせは、所在地の県健康福祉事務所(保健所)にお問い合わせください。
なお、お問い合わせの際は、下部、関連資料欄にあります「チェックリスト」で自己点検後、「食品表示相談依頼票」に記入した上でお問い合わせください。
保健所設置市(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市)にあっては、各市の保健所にお問い合わせください。
下部、関連資料の相談窓口一覧をご覧ください。
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