中播磨地域の紹介
中播磨管内の概要
位置・地勢・歴史
- 位置、地勢
中播磨は、兵庫県南西部に位置する南北66km、東西45kmに及ぶ地域で、総面積は865.17㎢であり、県土の10.3%を占めている。北部は中国山地を形成し、南部は瀬戸内海に面している。
当地域の大部分は耕地と森林(地域の74.5%)である。また、臨海部は播磨臨海工業地帯を形成している。
- 歴史
神河町・福本遺跡から旧石器時代の特徴を示す剥片石器が出土し、姫路市・辻井遺跡から縄文時代の人骨も発見されるなど、中播磨には古くから人々が定住していたことがうかがえる。
7世紀に播磨国の国府が現在の姫路に置かれ、8世紀には国分寺も建立されるなど、姫路が播磨の中心となった。
室町時代に入ると、豪族赤松氏によって姫山にとりでが築かれ、その後豊臣秀吉が天守閣を持つ姫路城として造りかえ、播磨統治の拠点とした。次いで、姫路に入った池田輝政が現在の名城を築きあげ、姫路藩は、備前、淡路を合わせて姫路百万石と言われる雄藩となった。
明治4年の廃藩置県により、播磨には姫路県(後に飾磨県と改称)が置かれたが、明治9年には兵庫県、豊岡県などと統合され現在の兵庫県となった。
産業
中播磨地域は全県と比較して第二次産業のウエイトが高く、第三次産業のウエイトが低い地域である。
- 農林水産業
農業については、都市近郊の立地条件を活かして新鮮で安全な農産物を生産し、地域住民等に供給している。また、農業従事者が高齢化するなかで、集落営農組織が育成され、地域農業の担い手となっている。
林業については、森林資源が充実しており、間伐等による健全な森林の造成や担い手の育成等を図りながら、木材の利用促進に努めている。さらに水産業については、漁船漁業と養殖業を組み合わせた安定的な漁業経営が行われている。
- 商業
卸売・小売とも姫路市内に集中している。特に、姫路駅周辺の再開発事業に伴いピオレ姫路など商業施設が新たにオープンし、小売の出店が増加している。観光客の増加等、一部明るい材料もあるが、経営者の高齢化・後継者不足、消費者の購買行動の変化など、中小小売業者を取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況にある。
- 工業
臨海部は、鉄鋼・化学等の素材産業と電気機械・一般機械等の加工組立型の製造業を中心に発展し、全国有数の工業地帯を形成している。内陸部では、高速道路沿いの工業団地を中心に電気機械・一般機械等の企業が立地している。
交通
- 道路
(ア)東西道路
中国自動車道、山陽自動車道、国道2号姫路バイパスを幹線に、国道2号・250号・372号並びに主要地方道姫路上郡線・加美宍粟線・三木宍粟線及び一般県道等で構成されている。
(イ)南北道路
播但連絡道路、国道29号姫路北バイパスを幹線に、国道29号・312号並びに主要地方道姫路神河線・西脇八千代市川線及び一般県道等で構成されている。
(注)中播磨県民センター姫路土木事務所「道路台帳調書」(平成30年4月1日現在)
- 鉄道
JR山陽新幹線、JR山陽本線が東西に通じている。また、山陽電鉄本線が姫路から神戸へと伸び、JR播但線、JR姫新線が都市部と山間部を結んでいる。
JR播但線(寺前駅以北)とJR山陰本線については、平成22年11月に導入された特急「はまかぜ」の新型車両による速達性の向上のため、平成21年度から平成25年度にかけて地上設備改良を実施し、大阪~浜坂間が約12分短縮した。
JR姫新線については、利便性向上と利用促進を図るため、平成18年度から21年度にかけて、新型車両の導入とそれにあわせた地上設備改良等を実施し、平成22年3月からの高速運転開始とともに、2年間の増便運行社会実験を実施した。その結果、年間乗車人員が平成21年度の238万人から平成23年度には273万人にまで増加し、社会実験後も増便数の約8割が確保され、平成27年度の年間乗車人員は301万人に、平成29年度は320万人に増加した。
- 港湾
国際拠点港湾である姫路港は、播磨地域の中核物流拠点として、国内・外国貿易ともに利用されている。
姫路港の公共ふ頭では飾磨地区を中心に、主として鉄鋼関連等のバラ貨物を取り扱っており、平成21年度に策定した「姫路港整備・利用計画」に基づき、物流・産業を支える工業港としての機能強化を図っている。
平成23年度には、利便性の向上と一層の利活用を推進するため、定期旅客船施設の集約・バリアフリー化の整備が完了したが、更なる旅客船利用者の利便性・快適性の向上、にぎわいの創出を図るため、平成29年度に「姫路港旅客ターミナルエリアリニューアル基本計画」を策定した。
また、家島港においても、平成24年11月に整備が完了した旅客船施設のバリアフリー化に続き、ビジターバースなどの整備を進め、平成26年度に完成した。
観光、レクリエーション>
中播磨地域は、南部に瀬戸内海国立公園を、北部に県立自然公園を有する自然景観に恵まれた地域であり、各市町に自然を生かした体験型施設などもあることから、家族連れなどの人気を得ている。
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