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“芸術の秋”を迎えて、今回は舞台のお話をふたつ。8月と9月にそれぞれバレエ、神楽の舞台を拝見する機会がありました。
バレエは、ウクライナから避難してきた若いバレエダンサーを中心にした平和祈念公演。西海岸にできたバレエテントシアターのオープンを記念した公演でもありました。バレエの世界にはこれまで全く不案内で、バレエを生で見るのは初めてでしたが、素晴らしい舞台でした。舞台に関わる関係者の思いにも心を打たれましたし、人間の身体、そしてその動きはこういう美しさを持っているのかと感銘も受けました。
この劇場では、バレエを始めとした公演活動に加えて、バレエスクールも開校されるそうです。淡路の芸術文化活動の新たな発信拠点になることを期待しています。
神楽は、NHKの「ブラタモリ」で改めて注目を集めている伊弉諾神宮で開かれた神楽祭。高千穂(宮崎県)、出雲(島根県)、そして淡路(言わずと知れた兵庫県)の神話にまつわる神楽が、初秋の夕暮れに燃え上がるたいまつに照らされる中、披露されました。
淡路に赴任してから、神事の中での神楽は何度か拝見してきましたが、舞台で演じられる神楽そのものを見るのは初めてでした。幽玄な舞台環境の中で、様々な工夫が凝らされた神楽に見入ってしまいました。
私はこれまで生の舞台、パフォーマンスにあまり縁がないまま過ごしてきましたが、そんな私でも、生の舞台からは表現が難しい何か特別なものが伝わってくると感じます。舞台は素晴らしい!そして、付け加えるならば、大都会ならいざ知らず、欧州と日本の歴史ある舞台芸術の両方を体験できる淡路島は素晴らしい!と言わせていただきます。
秋は“食欲の秋”でもあります。淡路島は皆さんの食欲を十分に満たしてくれる旬の食材で満ちています。“行楽の秋”に是非淡路をお訪ね下さい。
令和4年10月1日
淡路県民局長 藤原 祥隆
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