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夏に流行する代表的な感染症をご紹介します。いずれも咳やくしゃみなどの飛沫感染のほか、便とともに排泄されたウイルスが口から入って感染することもあります。気になる症状が出たら早期に医療機関を受診して下さい。
【原因】 アデノウイルス。このウイルスに感染している子どもの目やにや、のどの分泌物、便などが感染源になります。プールを介して流行することが多いため、「プール熱」とも呼ばれています。
【症状】 38~39度の熱が3~4日続き、名前のとおり、のど(咽頭)が赤く腫れ、目(結膜)が充血し、のどのリンパ腺も腫れます。乳児の場合には下痢や嘔吐の症状が目立ち、目の症状が見られないこともあります。
【対策】 手洗い・うがい。水泳後は洗眼やうがいをよく行いプールの水をよく流しましょう。アデノウイルスは感染力が強いウイルスなので、家族内で感染している子どもがいるときには注意しましょう。同じタオルや洗面器を使うことでも感染するので、タオルなどは一人一人清潔なものを使いましょう。また、いったん症状がなくなってもウイルスは体内に残っています。唾液や便に含まれているので、用便や手当をした後は必ず手をよく洗いましょう。
【原因】 主要な病原体はA群コクサッキーウイルス。乳幼児がかかりやすい、夏かぜの代表的な病気です。せきをしたときのしぶきにより感染します。
【症状】 突然の高熱(38~39度)と同時にのどが痛む(水疱)病気で、発熱は1~3日続き、食欲不振、全身のだるさ、頭痛などを起こします。
【対策】 手洗い・うがい。おむつの交換など便を扱ったあとは手洗いをきちんとすること、洗濯物を日光で乾かすことです。また、治った後も(発症後4週間後ごろまで)便からウイルスが排泄されていますので、必ず手をよく洗いましょう。
第22週(5月27日から6月2日)の小児科定点あたり患者数が5.71人となり、警報レベル基準値(5.0)を超えました。
【原因】 エンテロウイルス。4歳位までの幼児に感染することが多いといわれます。せきやくしゃみなどの飛沫感染のほか、便とともに排泄されたウイルスが口から入って感染することもあります。
【症状】 病名のとおり、手のひら、足の裏、口の中、おしりなどに米粒大の小さなもりあがった発疹が見られます(1週間程度で治ります)。ときには手や足の甲にも出ることがあります。よだれも増え、37~38度の発熱が1~3日続くことがあります。
【対策】 手洗い・うがい。手足口病のウイルスは、おもに便や鼻汁などの分泌物のなかにおり、手を介して口に入ることで感染するので、用便の後などはきちんと手洗いすることが大切です。
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