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赤穂健康福祉事務所(保健所)管内(相生市、赤穂市、上郡町)の感染症情報を西播磨の山城3兄弟とお届けします。
新型コロナ「5類」になってどうなるの?
インフルエンザ流行中?
令和5年に入って早々の第1週(R5.1.2~R5.1.8)のピーク時には800人/週の報告がありました赤穂健康福祉事務所管内の新型コロナウイルス感染症の第8波ですが、第7週(R5.2.13~R5.2.19)には105人/週まで減少し収束に近づいています。しかし、高齢者施設や医療機関における施設内感染は現在も継続しており、今後も一定数患者の発生は続き、流行を繰り返していくものと思われます。
令和5年1月末には新型コロナウイルス感染症が感染症法に基づく私権制限に見合った「国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれ」がある状態とは考えられないことから、令和5年5月8日から感染症法上の「5類感染症」に位置づけられることが決定されました。
では、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」になったら赤穂健康福祉事務所管内のみなさまにとって何が変わるのでしょうか。
まず、新型コロナウイルス感染症にかかった時の感染症法に基づく就業制限、入院勧告、外出自粛の協力依頼(感染性のある期間は、お仕事に就けない、感染症指定医療機関に入院、外出は控えていただくようお願いする)、個別の疫学調査はなくなります。濃厚接触者の外出自粛協力依頼もなくなります。しかし、法的な行動制限がなくなったからといって、感染性が変わるわけでもなく、高齢者や基礎疾患がある方の重症化リスクが変わるわけでもありませんので、リスクがある人に感染させないために、今後も感染を拡げないようコロナ禍に学んだ正しい感染予防対策は継続していただきますようお願いします。
医療の面ではどうでしょうか。保健所への報告に関しては、これまでは新型コロナウイルス感染症を診断したすべての医療機関から直ちに報告をいただいていましたが、指定された医療機関から週ごとの報告となります。新型コロナウイルス感染症の診断にかかる検査、治療のための外来医療費、入院医療費は公費負担されていましたが、公費負担がなくなります。(抗ウイルス薬は3割負担で3万円くらいかかります。)ただし、令和5年5月8日からいきなり変更することはみなさまの生活への影響が大きいことからしばらく公費負担等継続することで検討が進められています。
赤穂健康福祉事務所管内のみなさまには、「5類感染症」に移行することを契機に、これまで旅行や会食、イベント事など我慢してきたことは思いっきり解放していただきたいものです。ただ、そこにはこれまで行ってきた感染予防対策を過剰になりすぎないよう取り入れてくださいね。
赤穂健康福祉事務所管内の新型コロナ発生状況(別ウィンドウで開きます)
赤穂健康福祉事務所管内で新型コロナと診断された方へ(別ウィンドウで開きます)
赤穂健康福祉事務所管内で新型コロナ濃厚接触者となった方へ(別ウィンドウで開きます)
赤穂健康福祉事務所管内のみなさまへ新型コロナ予防のために(別ウィンドウで開きます)
感染症発生動向調査2023年第1週(R5.1.2~R5.1.8)に流行が始まりましたインフルエンザですが、第6週(R5.2.6~R5.2.12)現在大きな感染拡大することなく推移しています。これも赤穂健康福祉事務所管内のみなさまの感染予防対策のおかげだと思っています。学級閉鎖など小さな拡がりは散発していますので、発生状況を注視していただき、引き続き手洗い、咳エチケットなど基本的な感染予防対策を行っていただきますようお願いします。
令和4年度 今冬のインフルエンザ総合対策について (mhlw.go.jp)
冬になるとノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス性胃腸炎も増えてきます。これらのウイルスは感染力が強く、アルコールによる消毒も効きにくいため、日頃より手洗いを励行することが大事になります。外から帰ってきたとき、食事前、トイレの後、便や嘔吐物の処理をしたとき、オムツ交換のあとはせっけんと十分な流水で手洗いを行いましょう。
ロタウイルスはワクチンがあります。重症化予防のために定期接種の対象となる乳児は接種をしましょう。
冬の感染症にご注意! ~インフルエンザ&ノロウイルス特集~ | 首相官邸ホームページ (kantei.go.jp)
インフルエンザ(総合ページ) |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
感染性胃腸炎(特にノロウイルス)について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
感染性胃腸炎(特にロタウイルス)について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
令和4年6月に赤穂健康福祉事務所管内において重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の患者が2名続けて報告されました。
兵庫県内で初めてSFTSの患者報告があったのは平成25年で、これまでに8名の報告がありましたが、その内4名は赤穂健康福祉事務所管内で確認されたものです。
SFTSはマダニに咬まれることによって感染する感染症なので、マダニの活動期である春から秋にかけてマダニに咬まれないよう注意が必要です。
令和4年11月には、ダニ関連疾患の一つ「つつが虫病」の報告がありました。
詳しくは、赤穂健康福祉事務所管内にお住まいのみなさま「マダニ」にご注意を!(別ウィンドウで開きます)
2021年の赤穂健康福祉事務所管内の結核患者報告数は、8人で罹患率(人口10万人あたりの報告数)は9.2人となり低まん延国の基準となる10.0人を下回りました。
年代別では80歳以上が75%を占めており、高齢者は注意が必要です。
咳が長引く、体重減少が続く場合などは念のため医療機関を受診しましょう。
赤穂健康福祉事務所管内における2021の結核(概況)(PDF:156KB)
赤穂健康福祉事務所の結核通信(令和4年)
医療機関向け(PDF:611KB)(別ウィンドウで開きます)
2022年1月以降、欧州や米国において10歳未満の小児の原因不明の急性肝炎の発生が報告され、肝移植を受けた事例も報告されているそうです。
一部事例では、アデノウイルス等が検出されているものの、原因は明らかになっておらず関連が調査されているところです。
現在日本では同様の事例がないか調査を行っています。
今ただちに恐れたり特別の対応をする必要はありませんが、ウイルスの関連が示唆されていますので、咳エチケット、手指衛生(手洗い、手指消毒)などの感染対策は引き続き励行しましょう。
子宮頸がん等予防のためのHPVワクチンは、接種後に原因不明の持続的な疼痛等がみられたため平成25年6月に定期接種を積極的に勧奨しない(要するに国として接種をおすすめしない)こととなっていました。
令和3年11月に最近の知見から、HPVワクチンの安全性に特段の懸念がみとめられないことが確認されたことから、積極的な接種勧奨の差し控えは終了(要するに国として接種をおすすめする)となり令和4年4月から定期接種が事実上再開となりました。
接種機会を逃していた平成9年度生まれから平成17年度生まれの女子に接種機会を設けるためキャッチアップ接種が行われていますので、お住いの市町ホームページをご確認ください。
相生市「HPV(ヒトパピローマウイルス)感染症予防接種について」のページ(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
赤穂市「ヒトパピローマウイルス感染症予防接種について」のページ(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
上郡町「HPVワクチンのキャッチアップ接種について」のページ(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
これから夏を迎えるにあたって夏場に流行する感染症に気を付けていただきたいところです。
夏場に流行する感染症は、手足口病、咽頭結膜熱、ヘルパンギーナなどのウイルス感染症や腸管出血性大腸菌感染症などの細菌による感染性胃腸炎などがあります。
新型コロナウイルス感染症が発生して以降、個人の感染予防意識が高まったせいかもしくはコロナウイルスの影響かわかりませんが、ここ2年程夏場に流行するウイルス感染症の報告数が大幅に減少しています。
しかし、2021年には通常冬に流行するRSウイルス感染症が、夏場にこれまでにない流行をみせるなどこれまでの常識が通用しなくなっているかもしれません。
感染症発生動向を注視し、咳エチケット、手指衛生(手洗い、手指消毒)を励行しましょう。
兵庫県「夏の感染症にご注意を!」のページ(別ウィンドウで開きます)
兵庫県感染症情報センター(別ウィンドウで開きます)
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