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帯状疱疹は、主に脊髄後根神経節(三叉神経節を含む知覚神経節)に潜伏感染した水痘(みずぼうそう)ウイルスが、加齢や免疫の低下などによって再活性化することで、皮膚に分布している神経に沿って水疱が帯状に出現する皮膚疾患です。子供の頃に感染し、発症したみずぼうそうが治癒した後も、そのウイルスが長きにわたり神経に潜伏しています。 近年、帯状疱疹の発症や重症化を予防するワクチンのテレビコマーシャルをご覧になった方もおられると思いますが、平成28年3月から50歳以上の者に対する帯状疱疹予防目的で水痘ワクチンが使用できるようになり、令和2年1月からは新しいタイプのワクチンも発売され、この疾患の存在が注目されるようになりました。 |
帯状疱疹の症例 |
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 | 乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」 | |
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接種対象者 | 50歳以上の者 |
50歳以上の者または 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと 考えられる18歳以上の者(※注1) |
予防効果 (※注2) |
接種後1年62.0% 接種後7年52.8% |
接種後1年97.7% 接種後10年73.2% |
持続期間 (※注2) |
接種から7年程度 | 接種から10年程度 |
副反応 (※注3) |
【局所反応(注射部位)】 発赤44.0%、そう痒感27.4%、 熱感18.5%、腫脹17.0%、 疼痛14.7%、硬結13.5 【全身反応】 発疹、倦怠感(1~5%未満)等 |
【局所反応(注射部位)】 疼痛79.1%、発赤37.4%、腫脹24.2%等
【全身反応】 筋肉痛36.9%、疲労34.6%、頭痛28.3%、 悪寒21.4%、発熱16.7%、胃腸症状12.0%等 |
接種回数 | 1回 | 2回 |
接種料金 | 1回8,000円程度 | 1回20,000円以上、2回では40,000円以上 |
【独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)相談窓口】
0120-149-931(フリーダイヤル)
受付時間:月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)午前9時から午後5時
IP電話等の方でフリーダイヤルがご利用になれない場合は、03-3506-9411(有料)をご利用ください。
(※注1)令和5年6月から接種対象者が拡大しました。「帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる」者とは、疾病または治療により免疫不全である者、免疫機能が低下した者、免疫機能が低下する可能性がある者又は医師が接種を必要と認めた者とされています。(「シングリックス筋注用」添付文書から引用)
(※注2)各ワクチンの予防効果及び持続期間は、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会の資料(第4回、第21回)を基に記載していますが、各報告における条件や背景因子等が異なるため、有効性の数値を単純に報告間で比較することは適当ではないとされています。また、下線を付した数値は、統計的に有意ではないとされています。(信頼区間の下限値が0または負の値)
(※注3)乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」及び「シングリックス筋注用」添付文書から抜粋。
帯状疱疹ワクチンは、保険適用はなく、任意接種に位置づけられているため、接種料金は全額自己負担となります。兵庫県では令和6年度に帯状疱疹ワクチンの接種費を助成する市町に対する補助事業を実施します。
事業実施の有無や助成内容の詳細等につきましては、住所地の市町担当窓口にお問い合わせください。
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