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急傾斜地崩壊防止施設等を設置することによって、がけ崩れ災害から人命を守る事業です。
急傾斜地崩壊対策事業とは、降雨や地震などに伴って発生するがけ崩れ災害に対し、昭和44年8月に施行された「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」に基づいて、急傾斜地崩壊危険区域の指定を行ったうえで崩壊対策工事を実施する事業です。
兵庫県で初めての急傾斜地崩壊対策事業は神戸市明泉寺地区ほか3箇所です。昭和42年7月の集中豪雨により、神戸市などで多くのがけ崩れが発生し、多くの死者が出たために国庫補助事業として実施しました。
兵庫県下の急傾斜地崩壊危険箇所のうち、崩壊による被害を受ける可能性のある人家が5戸以上または官公署、学校、病院、旅館等のある箇所は、5,557箇所(うち要対策箇所4,684箇所)です。これらのうち、1,131箇所に着手しており、崩壊防止施設の整備率は約20%(令和4年3月)です。
なお、お住まいの市町によっては、市町の施策として「急傾斜地崩壊危険区域」は「安全な区域への移転を推進すべき区域」であるとして、県が急傾斜地崩壊対策事業を実施しても区域内の住宅は長期優良住宅に認定しないことされています。このような市町におきましては、要望を頂いても当事業の実施を見送ることがありますので、ご了承ください。
(がけ崩れによる土砂災害のおそれのある土砂災害警戒区域(土砂災害特別警戒区域を除く)にお住まいの方は、現状では長期優良住宅の認定を受けることが出来ますが、県が急傾斜地崩壊対策事業を実施した場合、土砂災害に対する安全度は向上しますが、長期優良住宅の認定が受けられなくなる可能性がありますのでご注意ください。)
![]() 急傾斜地の概念図 |
急傾斜地の主な対策工法を紹介します。
1.法面工(法枠工+鉄筋挿入工)
斜面の表層をコンクリートや枠工で覆うことで、風雨による風化および雨水または地下水による侵食から斜面を保護します。
神戸市北区 柏尾台地区
2.待受け擁壁工
構造物を設置することによって斜面の崩落、滑落を防止します。
斜面の下部に設置することによって、斜面脚部の安定、斜面中段での小規模な崩壊の抑止、斜面上部からの崩壊土砂の斜面下部での待ち受けのための工法です。
新温泉町 久谷地区
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