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更新日:2024年3月14日

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麻しん(はしか)について

県内での発生状況

近年、国内では、海外からの輸入症例を発端とした麻しんの集団感染が散見され、県内においても発生動向に、注意が必要です。発熱、発しん等の麻しんを疑う症状が現れた場合は、事前に医療機関に電話連絡の上、指示に従い受診してください。また、移動の際は、周囲への感染を拡げないよう、公共交通機関の利用は避けてください。

(参考)麻しんの発生状況
 

令和元年

令和2年

令和3年

令和4年

令和5年

兵庫県

51人 1人 0人 1人 2人

全国

744人 10人 6人 6人 28人

届出の取り下げ等により数値が修正されることがあります

~県民の皆様へ~

  • 麻しんの疑いがある場合は、すみやかに医療機関を受診してください。その際には、事前に医療機関に電話し、麻しん疑いがあることを伝え、指示に従ってください。
  • 受診の際は、周囲の方へ感染させないよう、公共交通機関等の利用を避けてください。
  • また、相談は最寄りの健康福祉事務所(保健所)にご連絡ください。

麻しんを予防するために、また、他の人に感染させないために以下のことに注意しましょう。

1.幼児の間に定期予防接種(MRワクチン等)を2回受けましょう

麻しんの免疫を獲得するためには、ワクチン接種がもっとも有効です。子どもの定期接種(第1期、第2期)を受けると95%程度の方が免疫を獲得できるといわれています。定期の予防接種として接種する場合は、各市町で無料で受けられます。

麻しんの定期予防接種の対象者

  • 第1期:生後12月から生後24月に至るまでの間にある者
  • 第2期:小学校就学前の1年間にある者
定期予防接種の接種医療機関や接種時期等についてや接種券を紛失された場合等は、お住まいの市町担当窓口にお問い合わせください。

ワクチン接種後の反応

ワクチン接種後の反応として多く見られる症状として発熱、発疹、鼻汁、咳嗽、注射部位発赤などがみられます。重大な副反応として、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脳炎・脳症、けいれん、血小板減少性紫斑病がごく稀に(0.1%未満)報告されています。ワクチン接種後に気になる症状があった場合は、まずは接種された医療機関の医師にご相談ください。

万が一、定期接種のワクチンにより健康被害が生じ、ワクチン接種との因果関係が認められた場合は、健康被害救済制度により医療費・医療手当等の支給が受けられます。詳しくは、お住まいの市町担当窓口にお問い合わせください。

2.麻しんの免疫を持っているか知りましょう

麻しんにかかったことがない方やワクチン接種を受けていない方、ワクチン接種が1回接種だった方(生年月日が昭和47年10月から平成2年4月1日までの方)については十分な免疫を獲得していない可能性があることから注意が必要です。

免疫(抗体)を持っているかどうかは、医療機関において検査ができます(有料)。検査を受ける際は、事前に医療機関に確認して下さい。

特に流行地(海外)(外部サイトへリンク)へ旅行を予定されている方や医療機関や教育・保育関係の職業の方は早めの接種が勧められています。

兵庫県内の予防接種実施機関は兵庫県医療機関情報システム(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)から検索できます

なお、定期予防接種に該当しない場合はすべて任意接種となり、接種費用は全額自己負担となります。お住まいの市町によっては接種費用について助成制度がある場合がありますので、詳しくは市町担当窓口にお問い合わせください。(兵庫県では抗体検査及び予防接種費用の助成は行っておりません。)

任意接種として接種したワクチンにより、万が一健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)(外部サイトへリンク)に医療費等の給付の請求を行うことができます。

3.麻しんの症状が出たら医療機関に連絡して受診しましょう

麻しんの症状は、まず38℃前後の発熱、咳、鼻水、結膜充血がみられます。その後、一度下降した熱が再び高熱となり、発疹がでます。

発疹は耳の後ろから現れて顔、体、手足に広がっていきます。このような症状が現れた場合は、医療機関に連絡のうえ、指示のとおりに受診しましょう。

また、麻しんの患者と接触があった方については、10~12日の潜伏期間を経て発病することがあります。

38度前後の発熱が続く場合は、早期に医療機関を受診し、学校・職場などの集団生活の場への参加を自粛してください。

患者と直接接した人は、直ぐに医師に相談してください。

4.麻しんと診断されたら

麻しんは、感染力が強く、免疫が低い方に感染するおそれがあります。医療機関等で麻しんと診断された場合は、学校や幼稚園、保育所、職場等に速やかに連絡し、医療機関の指示のとおり自宅で療養して下さい。熱が下がっても、3日間程度は感染させるおそれがありますので、外出等は控えましょう。

麻しん(はしか)について

麻しんの特徴

  • 感染力が極めて強い感染症です。
  • 38度前後の熱が数日続き、一旦解熱した後、再び、高熱とともに発疹が出現します。通常は、一週間から十日前後で回復します。
  • 肺炎や脳炎を発症して重症化する場合があります。
  • 一度麻しんにかかった人は、二度かかる心配はありません。

医療機関の方へ

  • 発熱や発疹を呈する患者が受診した際は、海外渡航歴や麻しんの予防接種歴の確認等、麻しんの発生を意識した診療をお願いします。
  • 患者(疑い含む。)は、個室管理を行う等、麻しんの感染力の強さを踏まえた院内感染対策を実施してください。
  • 麻しんと診断した場合には、直ちに最寄りの健康福祉事務所(保健所)へ届出ください。

麻しんの届出については、麻しんの検査診断例と臨床診断例及び修飾麻しん(検査診断例)があります。

【修飾麻しん】

幼少時に1回のみワクチンを接種しているなど、麻しんに対する免疫が不十分な人が麻しんウイルスに感染した場合、軽症で典型的ではない麻しんを発症することがあり、このような麻しんを「修飾麻しん」と呼びます。潜伏期間が長くなったり、高熱が出ない、発熱期間が短い、発しんが手足だけで全身には出ないことがあります。感染力は典型的な麻しんに比べて弱いといわれていますが、周囲の人への感染源になるので注意が必要です。

 

届出に必要な臨床症状

麻しんに特徴的な発疹
発熱
咳、鼻汁、結膜充血などのカタル症状

 

届出に必要な病原体診断

検査方法

検査材料

分離・同定による病原体の検出 咽頭拭い液、血液、髄液、尿
検体から直接のPCR法による病原体の遺伝子の検出 咽頭拭い液、血液、髄液、尿
抗体の検出(IgM抗体の検出、ペア血清での抗体陽転又は抗体価の有意の上昇) 血清

兵庫県では、届出のあった全ての患者のPCR検査を実施しています。臨床検体の提供(血液、尿、咽頭拭い液)にご協力をお願いします。

届出基準(PDF:244KB)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

届出様式(PDF:84KB)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

県の取組み

発生状況の早期探知及び拡大防止を期するため、本県として以下のとおり対応しています。
  1. 患者の全数報告についての周知
    感染症法に基づき平成20年1月より全数を報告することとなりました。この事について、医療機関へ周知しています。
  2. 積極的疫学調査の実施
    麻しん患者の届出があった場合に、原則、全てのケースに健康福祉事務所が訪問し、感染源の調査・二次感染防止の為に必要な調査を行っています。
  3. 兵庫県麻しん対策会議の開催
    県下の麻しん発生状況、予防接種率等のデータから、各分野での対応策等を検討しています。
  4. 予防接種の促進について
    麻しん感染防止の方策として、接種率95%以上を目標とし、各方面へ接種勧奨を依頼しています。
  5. その他
    感染拡大防止を図るため、啓発用リーフレットを作成し、保育所、幼稚園、学校等に配付し、併せて発生情報の提供を依頼しています。

お問い合わせ

部署名:保健医療部 疾病対策課

電話:078-362-3213

FAX:078-362-3933

Eメール:shippeitaisaku@pref.hyogo.lg.jp