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更新日:2025年2月28日

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レジオネラ症について

レジオネラ症とは

レジオネラ症はレジオネラ・ニューモフィラなどのレジオネラ属菌による細菌感染症です。

レジオネラ属菌は、もともと湿った土壌水中(河川、湖、沼)などの自然界に存在する、ありふれた菌です。

高齢者等抵抗力が下がっている人や、健康であっても疲労などで体力が落ちている人が、レジオネラ属菌を含んだ水のしぶき粉じんを吸い込むことで発病することがあります。重症の場合は死亡するケースもあります。

症状について

レジオネラ症には、重篤な肺炎を引き起こすレジオネラ肺炎と、一過性のポンティアック熱があります。

 

・レジオネラ肺炎

全身倦怠感(だるさ)、頭痛、食欲不振、筋肉痛から始まり、咳や38度以上の高熱、寒気、胸痛、呼吸困難がみられるようになり、重症となった場合は死亡するケースもあります。

潜伏期間:2~10日。

・ポンティアック熱

突然の発熱、悪寒、筋肉痛などの症状がみられますが、一過性のもので自然に治癒することもあります。

潜伏期間:1~2日。

いずれも、風邪症候群や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、季節性インフルエンザなどと同じ症状であるため、体調に異変を感じた場合は、かかりつけ医などに早期受診することが大切です。

感染経路

レジオネラ症は、主にレジオネラ属菌に汚染された水粉じんなどのエアロゾル(細かい霧やしぶき)を吸入することなどにより、感染して発症します。ヒトからヒトへ感染することはありません

 

1.エアロゾル感染

レジオネラ属菌に汚染されたエアロゾルを吸入することによって感染します。代表的なエアロゾル感染源としては、冷却塔水、加湿器や循環式浴槽などが報告されています。

2.吸引・誤嚥(ごえん)

エアロゾル感染以外に、温泉浴槽内や河川で溺れた際に汚染された水を吸引・誤嚥したことによる感染事例が報告されています。

3.土壌からの感染

レジオネラ属菌が汚染された腐葉土の粉じんを吸い込んだことが原因と推定される感染事例が報告されています。

ご家庭での注意点

レジオネラ属菌は自然界に広く生息しているため、生活環境から完全に取り除くことはできません。そのため、レジオネラ症を予防するためには、レジオネラ属菌の増殖を防ぐことや、エアロゾルや粉じんを吸い込まないことが大切です。

 

1.お風呂

レジオネラ属菌は水まわりに生息し、20~50℃(最適温度35℃)を好みます。また、浴槽のぬめりの中で増殖することもあるため、お風呂のお湯は毎回入れ替え浴槽の清掃を行い、清潔に保ちましょう。

特に循環式浴槽(追い炊き機能付き風呂・24時間風呂など)の場合は、浴槽やろ過装置の洗浄および消毒を行い、清潔に保ちましょう。

2.加湿器

加湿器を使用するときは毎日水を入れ替えて、容器を洗浄しましょう。

加湿器を使用しない期間は、水を抜いて乾燥させた状態で保管してください。

3.農作業

レジオネラ細菌はもともと土壌細菌でもあるので、粉じんを吸入する作業では感染のリスクが高まります。そのため、農作業(田んぼ、畑作業)園芸など土壌作業をされる場合は、マスクなどで鼻や口の粘膜を覆い、土ぼこり(粉じん)や水しぶきなどを吸い込まないよう心がけましょう。

施設での注意点

レジオネラ症の感染源となる設備である、入浴設備、空気調和設備の冷却塔および給湯設備は、レジオネラが増殖しないように点検・清掃・消毒を行うことが大切です。特に、

排水口等のぬめりの清掃

浴槽の湯を毎日交換し、清掃すること

が大切です。衛生管理、消毒等については「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」を参照してください。

レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針(外部サイトへリンク)

 

県外の特別養護老人ホームや老人保健施設で、入所者や利用者がレジオネラ症で死亡する事故が起きています。感染源は加湿器や循環式浴槽であることが判明しています。レジオネラ属菌は抵抗力が弱い人ほど感染しやすいため、特に注意が必要です。

 

 

お問い合わせ

部署名:東播磨県民局 加古川健康福祉事務所 健康管理課

電話:079-422-0002

FAX:079-422-7589

Eメール:kakogawakf@pref.hyogo.lg.jp