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[ヒノキ科スギ属]
スギは、県内全域に分布します。スギの花は、夏季に新しく伸長した枝の先に形成され、9月から10月には約5mmから8mmほどに生育し、目視できるようになります。花粉の飛散開始は早い年で2月上旬から始まり、5月中旬頃まで観測されることがあります。花粉は淡黄色で大きさは約30µmです。
[ヒノキ科ヒノキ属]
ヒノキは、県内全域に分布します。ヒノキの花は、夏季に形成され始め10月から11月には約2mmから3mmに生育しますが、スギと比較し目視は容易ではありません。花粉の飛散開始は早い年で3月中旬から始まり、5月下旬頃まで観測されることがあります。花粉は淡黄褐色で大きさは約25µmから30µmです。
[カバノキ科ハンノキ属]
オオバヤシャブシは、県内各地に分布し南部では六甲山系東側にまとまった林が認められます。開花期には約5cmほど垂れ下がるように尾状の花がつきます。同類としてヒメヤシャブシ、ハンノキ、ヤマハンノキなどがあり、飛散花粉は、カバノキ科として県下全域で1月中旬から4月下旬頃まで観測されます。花粉は淡黄色で大きさは約25µmです。
[キク科ブタクサ属]
ブタクサは、北アメリカ原産の帰化植物です。道端、荒れ地などに生育し、茎は高さ1m程度生長します。花は、小さく穂状で下向きに複数つきます。開花期は、8月下旬から10月下旬頃で、花粉は淡黄色、大きさは約20µmです。
[キク科ヨモギ属]
ヨモギは、畑地、山野の他、道端、土手、空き地など広く分布します。風媒花である一方、地下茎を伸ばし繁殖力は強いです。花は、小さく下向きに複数つきます。開花期は、8月上旬から10月下旬頃で、花粉は淡黄色、大きさは約30µmです。
参考:花粉の写真はゲンチアナバイオレットを含む溶液で染色したものです。
発症予防あるいは症状の軽減のためには、発症の引き金となる花粉との接触をできるだけ避けることが重要です。そのためには、花粉の飛散状況などの情報を確認しながら対策を行うことがポイントです。
症状が主に目と鼻に現れることから、メガネやマスクの着用が有効な手段となります。マスクは、隙間が出来ないよう装着することで効果を発揮できます。さらに、花粉は衣類や髪に付着しやすいことから、マスク、メガネと合わせて、織り目が細かく、静電気を帯びにくい素材の服や帽子を選んで着用することも予防対策のポイントとなります。
付着した花粉を家の中に持ち込まないよう、玄関前でよく払い落とします。屋外で露出していた手や顔などは、鼻や目などに入らないよう十分注意しながら刺激の少ないぬるま湯などで洗い、すぐに柔らかいタオル等で水気を取り除きます。(ただし、症状が悪化などするようでしたら、専門医にご相談ください)
新型コロナウイルス感染症対策や暖房器具の使用などの理由から部屋の換気は必要で、窓を開けることが頻繁にあります。そこで、花粉飛散数の多い日には、必要以上に窓を開放しないよう心がけ、窓を開けた後に掃除機などで花粉を取り除きます。湿らせたフキンでふくのも効果的です。また、布団を屋外に干した時には、取り込む前に花粉を払い落とし、取り込んだ直後には掃除機などで花粉を取り除きます。洗濯物の場合は、注意深く花粉を払い落としてから取り込みます。
※掃除機内のごみの処理もお忘れなく(取扱注意)!
環境省の「花粉症環境保健マニュアル2022」(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)にも、詳細な予防法がまとめられています。
仕事で帰宅が遅くなり、そのままベットや布団へ直行してしまうこともあるでしょう。髪の毛に付着した花粉が枕カバーなどに付き、症状の出る場合もあります。帰宅後、シャワー等を浴びて付着した花粉を落としてから床に就きましょう。また、枕カバーなどもこまめに交換しましょう。
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