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更新日:2019年6月7日

意見書 第95号

公共建築物等における国産木材の更なる利活用を求める意見書

 「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が制定されたことにより、公共建築物の木造建築化が推進されることとなった。また、平成30年度税制改正大綱において、森林環境税(仮称)が平成31年度に創設され、森林整備や木材利用の促進等の費用に充てられることとされた。兵庫県でも平成29年4月に兵庫県立森林大学校が開設され、平成29年6月には「兵庫県県産木材の利用促進に関する条例」が議員提案条例として制定された。これにより、県産木材の利用促進を図り、林業の担い手の育成を行い、林業従事者にとって持続可能な森林経営が期待されるところである。しかし、実際には、地元材をはじめとする国産材の利用がまだ十分ではないことから、持続可能な森林経営が可能なレベルにはなっていないのが現状である。
 日本の森林を守り持続可能な林業経営を可能とするには、国産材の安定供給体制の構築に加え、新たな木材需要の創出を図ることが重要である。
 よって、国におかれては、公共建築物及び民間建築物における国産材(地元材)の更なる利活用のため、下記事項に取り組まれるよう強く求める。
                               記
1 公共建築物の木造化・内装木質化や森林地域と都市との連携による木材供給などの取組が円滑に進められるよう、情報提供や助言等を積極的に行うこと。
2 公共建築物の整備に関する関係省庁の補助事業において、木材利用を行う施設に係る補助率のかさ上げ、基準単価の見直し、優先採択等の取組を推進すること。
3 CLT(直交集成板)や木質耐火部材等の新たな木質部材や木材製品、木造建築技術、土木事業等での利用技術の開発と普及、木造の設計・建築技術者等の人材育成に対する支援の拡充を図ること。
4 民間事業者が施設整備にあたって木材を積極的に利用できるような取組に対する支援策を講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成30年6月13日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官 様
総務大臣
財務大臣
農林水産大臣
国土交通大臣


                                                 兵庫県議会議長 黒川 治

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