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更新日:2019年6月7日

意見書 第107号

  障害者雇用施策の充実強化を求める意見書

 国では、平成19年より『「福祉から雇用へ」推進5か年計画』に基づいた障害者の自立支援に向けた施策を展開するなど、これまで多くの障害者雇用を実現してきた。

 そのような中、今年には中央省庁や地方自治体等の公的機関において、障害者手帳の交付に至らない人を障害者として雇用するなどの「障害者雇用水増し問題」が発覚し、行政機関による障害者雇用制度への形骸化が浮き彫りとなった。この問題に対しては、障害者雇用施策を牽引する立場として、早急な原因究明と再発防止策を図っていく必要がある。

 一方、事業主にとっては、障害者雇用のノウハウ不足やニーズに合った人材に恵まれないなどの課題を抱えており、円滑な雇用の促進や障害者本人の職場への定着が進まない実態もある。

 よって、国におかれては、障害者の就業機会の拡大や能力に応じた働きやすい仕組みづくりの一層の推進を図るため、下記事項に取り組まれるよう強く要望する。

1 複数の事業主で障害者雇用率を通算することができる特例子会社制度や事業協同組合等算定特例については、認定のために一定の要件を満たす必要があることから、中小企業が設立等を行う場合の助成金制度を創設するなど、財政措置を充実すること。

2 事業主が行う取組への支援充実のため、減額された特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の支給総額を復元、増額すること。

3 障害者の就業機会の拡大や工賃向上への支援充実のため、事業所が作成する工賃向上計画を着実に推進するための支援を拡充するとともに、社会福祉法人等が運営する障害福祉サービス事業所などへの発注量の増加につながる障害者雇用促進の仕組みを検討すること。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 平成30年12月14日

 

衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣

内閣官房長官            様

総務大臣

財務大臣

厚生労働大臣

一億総活躍担当大臣

 

兵庫県議会議長  松本 隆弘 

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