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更新日:2019年6月7日

意見書 第111号

海外における我が国GI(地理的表示)産品の保護・侵害対策の強化を求める意見書

 伝統的な生産方法や気候・風土・土壌など生産地の特性が品質等の特性に結びついている産品が全国に数多く存在している。これらの産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録し、保護する制度が「地理的表示保護制度」である。

 農林水産省は、地理的表示保護制度の導入を通じて、それらの生産業者の利益の保護を図ると同時に、農林水産業や関連産業の発展、需要者の利益を図るよう取組を進めているところである。

 しかし、農林水産省の調査によると、海外産であるにもかかわらず、日本の産地を名乗る商品が数多く流通していることが判明した。本県の特産品で海外からも非常に人気のある「神戸ビーフ」も中国産のものが見つかった。他にも「夕張メロン」、「市田柿」、「特産松阪牛」など日本を代表する商品名が不正に使用されている。これらの行為はこれまで生産から販売まで携わってこられた関係者への冒瀆であり、ブランドイメージを低下させる、知的財産権の侵害と判断せざるを得ない。

 また、先般、輸出禁止の和牛精液が日本国外へ不正に持ち出されていたことが明るみになり、畜産農家に大きな不信感を抱かせるだけでなく、GI産品の種子等の国外流出も懸念されている。

 よって、国におかれては、早急に対象国と相互保護の協定を結び、不正使用している団体に対して名称を使用しないように求めるなど、海外における我が国GI産品の保護・侵害対策を強化するとともに、国内におけるGI産品の種子等の国外流出対策を強化するよう強く要望する。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 平成30年12月14日

 

衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣

内閣官房長官

総務大臣           様

財務大臣

農林水産大臣

経済産業大臣

産業競争力担当大臣

内閣府特命担当大臣(知的財産戦略)

 

兵庫県議会議長  松本 隆弘 

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