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更新日:2019年6月20日

意見書 第64号

海洋ごみ対策の推進を求める意見書

 海洋ごみは災害関連のものだけではなく、2015年のG7エルマウ・サミットにおいて、プラスチックごみによる海洋汚染が取り上げられるなど、海洋ごみ対策が世界的課題として認識されるようになってきている。2016年のG7伊勢志摩サミットにおいても、海洋ごみの発生抑制及び削減に向けて対処することが確認されている。
 海洋ごみは、国内外を問わず多様な地域由来のものが混在しており、地方公共団体にとっては自ら発生抑制対策を行ったとしても問題解決につながらない状況にある。
 特にマイクロビーズなどが自然環境に流出した場合、元のサイズが微細であるため回収は困難であり、漁業への悪影響なども懸念されている。
 また、全国的に国内由来の海洋ごみが海岸に漂着しており、また多くが河川を経由して流入しているとの指摘もあり、これらに対する発生源対策は重要課題である。
 よって、国におかれては、海洋ごみの処理の推進、発生抑制及び削減のため、下記事項について取り組まれるよう強く要望する。
                                記
1 河川は海洋ごみの主要な流入元となっており、国管理河川以外の河川管理者の厳しい財政状況を考慮して、国による新たな発生源対策を進めること。
2 地方公共団体が機動的に活用できる財源措置を行うなど、積極的に海洋ごみ対策を進めること。
3 海洋プラスチックごみについては、国際社会と連携して、マイクロビーズの使用規制を含む発生抑制及び削減に努めるとともに、マイクロプラスチックを含む海洋ごみの量・分布等の実態を把握するための調査をさらに推進し、国民生活への影響を回避するための研究を進めること。
4 海洋ごみに対する総合的で効果的な推進方策を実施できる体制を整備するとともに、海洋ごみ発生抑制対策としての普及啓発や環境教育を推進すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成29年6月9日

 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 内閣官房長官              様
 総務大臣
 財務大臣
 環境大臣
 国土交通大臣

兵庫県議会議長 藤田 孝夫 

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