閉じる

ここから本文です。

更新日:2019年6月20日

意見書 第68号

待機児童の早期解消及び保育士の処遇改善並びに「保育の質」の確保対策に係る財政支援を求める意見書

 兵庫県における、本年4月1日時点の待機児童数は、前年比522人増の1,572人となり、全国でも増加傾向にあることが報道されている。
 国は、待機児童解消の目標を3年先送りし、2020年度末までの達成を掲げたが、問題の解決は待ったなしである。解決に向けては保育園の新設など定員拡大に市町と連携して取り組むことはもとより、不足している保育士の確保のための対策が急務である。 
 また、国においては、平成29年度保育対策関係予算を1兆1,495億円と前年度比20パーセント程度増額しており、これによって月額6千円程度の処遇改善が行われているが、依然として一般企業の報酬と比較して低い水準であり、保育士の一層の処遇改善が必要である。
 さらに本県では、特定認可外保育施設型認定こども園が重大な違法行為を含む不適切な保育を行い、全国で初めての認定取消となった。この処分を踏まえ、認可・認定手続の見直し、指導監査等の強化、認定こども園の職員等に対する法令遵守研修等の実施といった再発防止策を来月にも取りまとめることとしている。「保育の質」を確保するためには、このような取組が欠かせない。
 よって、国におかれては、待機児童の早期解消をはじめとする保育対策強化のため、下記事項に取り組まれるよう強く要望する。
                                記
1 保育所等整備交付金を増額するなど支援を拡充し、待機児童解消に見合う保育所増設に必要な予算措置を行うこと。
2 保育士の処遇改善のため、賃金の引き上げや快適な職場環境の向上に係る地方自治体に対する必要な財政措置を講ずること。
3 認定こども園をはじめ、保育・教育施設に対する法令遵守研修等の実施や監査指導体制の強化を図るため、地方自治体に対する必要な財政措置を講ずること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成29年6月9日

 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 内閣官房長官              様
 総務大臣     
 財務大臣
 厚生労働大臣
 文部科学大臣

兵庫県議会議長 藤田 孝夫

お問い合わせ

部署名:兵庫県議会事務局 調査課

電話:078-362-9404

FAX:078-362-9031

Eメール:Gikaitosho@pref.hyogo.lg.jp