請願 第52号
平成29年12月11日配付
健康福祉常任委員会付託
国民健康保険都道府県移行に伴う保険料(税)や減免制度に関する件
- 受理番号 第52号
- 受理年月日 平成29年12月4日
- 紹介議員 きだ 結 樫野 孝人
- 請願の要旨
国民健康保険(以下、国保という。)は戦後、「国民皆保険」計画の中で、農民、漁民、低所得労働者、無職者、高齢者、病人など社会的弱者を加入者とするために地域保険であった国民健康保険を医療のセーフティネットとして再編した。そのため、国民健康保険法第一条には社会保障制度であることが明記されており、現在もなお、第一条は変わっていない。
しかし、国保料(税)は他の税・社会保険料よりもはるかに高額となっており、「高すぎて払えない」など、加入者の暮らしや命を脅かすものとなっている。
保険者が都道府県と市町村となる国保法制定以来60年目の大きな改革が2018年4月から実施されるが、半年を切った今、被保険者、県民に何ら説明されていない。
厚生労働省は1年前からたびたび都道府県に試算を指示し、「円滑な新制度の施行を図るためには、きめ細かく被保険者に与える影響を把握することが必要」として、公表方法まで具体的に通知している(平成29年7月10日、都道府県あて厚生労働省国保課長通知)。事業納付金額や1人当たり保険料(税)額、モデル世帯保険料比較等の結果は、いまだに明らかにされていない。
国保法は国民皆保険制度の根幹をなす制度であり、新たな制度のもとでの保険料(税)や国保運営について被保険者、住民は大きな関心を持っている。
保険料(税)の決定は今まで同様に市町に権限がある。また、各市町が持つ条例減免制度は、個々の事情や歴史を反映した多種多様な内容となっており、原資は一般会計法定外繰入で行っている。
ついては、2018年4月からの国保の都道府県移行において、下記事項を要望する。
記
- 兵庫県で試算している事業納付金額、標準保険料率等の試算結果を明らかにし、説明すること。
- これ以上の保険料(税)の値上げはやめ、「払える保険料(税)」にするために引き下げること。
- 兵庫県国民健康保険運営方針策定に当たっては、「技術的助言」であることに鑑み、市町がこれまで行ってきた保険給付や保険料の賦課決定、条例減免、一般会計法定外繰入を継続できるよう、運営方針に明記すること。
- 高い保険料(税)を引き下げるために、国庫負担率を増やすよう、国へ要望すること。